Node.js初心者向けMacインストールガイド:はじめての開発環境を整える方法
はじめに
MacでNode.jsをインストールし、プログラミングを始めたいと考えている人は多いかもしれません。
でもいざ調べてみると、インストール方法や手順がいくつかあって迷うことがあります。
特にMacの操作に慣れていない人や、プログラミング自体が初めての人にとっては、どの手順から始めるべきかがわかりにくいものです。
Node.jsの公式サイトからインストーラをダウンロードする方法、パッケージ管理ツールを使う方法、あるいはNode.jsのバージョン管理ツールであるnvmを活用する方法など、いくつかの手順が存在します。
そこで本記事では、Macを使っている初心者の方がNode.jsをインストールし、実際に自分のマシン上でNode.jsのコードを動かせるようになるまでの流れを丁寧に解説します。
具体的なインストール手順だけでなく、Node.jsがどういった場面で役立つのか、実務の現場ではどのように使われているのかも簡単にイメージをつかんでもらえるように説明します。
文章中の専門用語はできるだけかみ砕いて表現し、なるべく平易な言葉を選んでいます。
プログラミングの世界に初めて触れる皆さんが、少しでも早く手を動かし、Node.jsでの開発を楽しめるようになることが狙いです。
なお、プログラミングに慣れた人がさらっとまとめている情報を見ると、知らない言葉やツールが当たり前のように登場することもあります。
本記事では、そういった言葉に対してなるべく分かりやすく背景や使い方を説明するように心がけています。
最後まで読むことで、Node.jsを使った開発の第一歩をスムーズに踏み出せるでしょう。
この記事を読むとわかること
- Node.jsの概要と、Macでインストールするための準備
- Node.js公式インストーラを使った導入手順
- Homebrewやnvmなど、別の手法での導入方法
- インストール後の動作確認方法
- Node.jsが実務でどのように活用されるかのイメージ
- よくあるトラブルの対処法やバージョン管理のポイント
ここから順番に読み進めれば、初心者の方でも戸惑わずにNode.jsの環境を整えられるはずです。
Node.jsとは何か
Node.jsは、JavaScriptをサーバーサイド(バックエンド)で動作させるための実行環境です。
ふだんブラウザの中で動いているJavaScriptが、Node.jsによってパソコンやサーバー上でも実行可能になります。
Node.jsの役割
ウェブサイトを閲覧するとき、ブラウザ内でJavaScriptが動いているのは想像しやすいかもしれません。
しかし、サーバー側にもJavaScriptが活用できるようになると、1つの言語でフロントエンドとバックエンドの両方を実装できるようになります。
例えば、ウェブアプリを作りたい場合に、画面を操作する部分はJavaScript+HTML+CSSで実装し、データのやり取りやビジネスロジックはNode.jsで動かすという構成がよく使われます。
これにより、開発者は別々の言語を行き来することなくプロジェクトを進められるという利点があります。
なぜ初心者におすすめか
JavaScriptは比較的習得しやすいといわれる言語のひとつです。
さらに、学習用の資料や情報も数多く公開されていますので、最初の一歩としてNode.jsを選ぶのは悪くありません。
もし将来的にウェブ開発全般を学びたいと考えるのであれば、フロントエンド(ブラウザ)とバックエンド(サーバー)を共通言語で開発できるのは大きな魅力です。
またNode.jsにはnpmというパッケージ管理システムが標準でついており、世界中で公開されている便利なライブラリを簡単に導入しながら学習できます。
一方で、サーバーサイドの概念に慣れていない人にとっては、最初のセットアップや環境構築が一番のハードルになりがちです。
Mac上でNode.jsを使うにはいくつかの方法がありますので、次のセクションでそれらを順を追って確認しましょう。
インストール前に押さえておくこと
Node.jsを導入するために、まずはMacの基本的な操作やTerminal(ターミナル)を使う練習が大切です。
マウスやトラックパッドの操作は慣れていても、コマンドラインの世界に馴染みがない人も多いかもしれません。
Terminal(ターミナル)操作の基礎
Macには標準でTerminalアプリがインストールされています。
アプリケーションフォルダから「ユーティリティ」に進むと見つかるはずです。
Terminalは文字ベースでコマンドを入力して操作するソフトウェアで、Node.jsの環境で開発を行う際は多くの場面で利用します。
例えば、ファイルの作成や移動、ディレクトリ(フォルダ)の操作などもコマンドで行うと便利です。
Node.jsをインストールしたあとの動作確認も、Terminalから行うことが一般的です。
「cd ディレクトリ名」のように入力してディレクトリを移動し、「mkdir ディレクトリ名」で新しいディレクトリを作成する、といった操作は開発において頻繁に登場します。
これらの操作に慣れておくと、Node.js以外の開発ツールを扱う際にも役立つはずです。
インストール方法はいくつかある
MacでNode.jsを導入する方法にはいくつかの選択肢があります。
それぞれのメリットや特徴をあらかじめ理解しておきましょう。
1. 公式サイトからインストーラをダウンロード
指定の画面で「macOS Installer」をダウンロードし、ダブルクリックして手順に沿ってインストールする方法。
ウィザード形式で案内が出るため、初心者にとってはシンプルに感じるかもしれません。
2. Homebrewを使う
Macのパッケージ管理システムであるHomebrewを利用して、コマンドひとつでNode.jsを導入する方法。
こちらも手軽で、多くのMacユーザーが導入しているため情報が多いのが利点です。
3. nvm (Node Version Manager) を使う
Node.jsのバージョンをプロジェクトごとに切り替えられるツール。
さまざまなプロジェクトで異なるバージョンのNode.jsを使いたい場合に便利。
ただし最初のうちは少し設定が複雑に感じるかもしれません。
本記事では特に初心者の方が取り組みやすい「公式サイトからのインストール」と「Homebrewを使った導入」を中心に進めます。
必要に応じて、nvmの特徴やインストールの流れも概要を押さえておきましょう。
Node.js公式サイトからのインストール手順
ここでは、Node.jsの公式サイトにアクセスしてインストーラをダウンロードし、GUIベースのウィザードを使ってセットアップする方法を説明します。
この方法は特に簡単なので、コマンドラインが苦手な方でも取り組みやすいでしょう。
公式インストーラのダウンロード
- Node.jsの公式サイトにアクセスする(検索エンジンで「Node.js」と調べれば簡単に見つかるはずです)。
2. トップページに安定版(LTS)と最新のバージョンが表示されているので、安定版か最新を選んでダウンロードする。
ここでは特に指定がなければ安定版を選ぶのも手です。
3. ダウンロードが完了したら、.pkg
ファイルをダブルクリックしてウィザードを起動しましょう。
ウィザードの案内に従って進めることで、数ステップでインストールが完了します。
インストール後はTerminalを起動して、Node.jsがちゃんと使えるかどうかを確認しましょう。
インストール完了後の動作確認
Terminalを開き、以下のコマンドを入力してみてください。
node -v
数字が表示されれば、Node.jsが正常にインストールされています。
併せて、npm(Node.jsに付属するパッケージ管理ツール)のバージョンも確認しておくと便利です。
以下のように入力して、数字が表示されればOKです。
npm -v
こうした確認を行うことで、導入したNode.jsがシステム上で正しく認識されているかを確かめられます。
Terminalに表示されたバージョン番号は、インストールした時点でのものが反映されていますが、初心者のうちは細かいバージョンの違いにあまりこだわりすぎなくても大丈夫です。
すぐに試してみる
Node.jsがインストールされたら、さっそく動かしてみるのがおすすめです。
Terminal上で以下のように入力してみてください。
node
すると、対話型のNode.jsコンソールが起動し、>
のようなプロンプトが表示されます。
ここでJavaScriptコードをそのまま打ち込んで動作を確かめられます。
試しに
console.log("Hello, Node.js!");
と入力してEnterキーを押すと、Hello, Node.js!
と表示されるはずです。
これでNode.jsがきちんと動作していることを実感できます。
終了するときは、Ctrl + C
を二回連続で押すか、.exit
と入力してEnterで抜けましょう。
Homebrewを使ったインストール
次はターミナル操作に慣れてきたらぜひ試してみたい、Homebrewというパッケージ管理システムを使う方法です。
Homebrew自体のセットアップも必要ですが、ソフトウェアのインストールをコマンドひとつで完了できる便利さがあります。
Homebrewとは
HomebrewはMac上でさまざまなツールやアプリケーションを簡単に導入できる仕組みです。
インストーラを探してダウンロードし、ダブルクリックして…といった作業が不要になるため、開発者の間では広く使われています。
例えばNode.jsだけでなく、PythonやGitなどもHomebrewで簡単にインストールできます。
Homebrewをインストールしていない場合は、公式サイトにある1行のコマンドをTerminalに打ち込むだけでセットアップできます。
コマンド一発での導入
Homebrewがインストール済みであれば、Terminalで以下のコマンドを入力するだけです。
brew install node
これで必要なファイルが自動的に取得され、Node.jsがインストールされます。
作業が完了したら、先ほどと同じくnode -v
やnpm -v
でバージョンを確認してみましょう。
数字が表示されれば問題ありません。
Homebrewでアップデートする流れ
Homebrewで導入した場合、Node.jsをアップデートするときも簡単です。
以下のコマンドでHomebrew自体を更新し、Node.jsも同時に新しいバージョンへ切り替えられます。
brew update
brew upgrade node
システム上にインストールされているNode.jsをいつでも最新に保ちたい場合は、こうしたコマンドを活用するとスムーズです。
コマンドラインに抵抗がない人なら、Homebrewの方が管理しやすいと感じるかもしれません。
nvm(Node Version Manager)の概要
ここで少し、nvm(Node Version Manager)の特徴についても触れておきましょう。
nvmはNode.jsのバージョンを切り替えられる便利なツールで、複数のプロジェクトを並行して開発するときに特に重宝します。
nvmがもたらすメリット
例えば、あるプロジェクトでは最新の機能を使いたいので新しめのNode.jsを使いたいけれど、別のプロジェクトでは安定版を使う必要があるなど、要件がプロジェクトごとに異なる場合があります。
nvmがあれば、使うべきバージョンを簡単なコマンドで切り替えられるのです。
たとえば以下のように入力して、導入可能なバージョンをチェックできます。
nvm ls-remote
そして、好きなバージョンを指定して導入できます。
また、nvm use バージョン番号
でそのバージョンを使うことを指定できます。
インストール方法の例
nvmを使うためには、まずTerminalで以下のようにしてnvmを導入するのが一般的です。
brew install nvm
あるいは、nvmの公式リポジトリからスクリプトをダウンロードし、環境変数を設定する方法もあります。
初心者の方にはやや複雑に映るかもしれませんが、今後いろいろなNode.jsのバージョンを扱いたい場合は検討してみてください。
ただし、最初のうちはそこまで複数のバージョンを切り替える必要がないかもしれません。
まずは公式サイトのインストーラやHomebrewでNode.jsを使いこなすことが第一歩だといえます。
実際にNode.jsで簡単なサーバーを起動してみる
せっかくNode.jsをインストールしたら、どのように実務で使われるのか少し試してみるとイメージが湧きやすいでしょう。
ここでは「HTTPサーバーを立ち上げ、ブラウザでアクセスする」という超シンプルなサンプルを紹介します。
サンプルコードの作成
例えば、Terminalで任意のディレクトリに移動し、server.js
というファイルを新規作成しましょう。
そのファイルに以下のコードを記述してみてください。
const http = require("http"); const server = http.createServer((req, res) => { res.writeHead(200, {"Content-Type": "text/plain; charset=utf-8"}); res.write("Node.jsで立ち上げたサーバーからのメッセージ"); res.end(); }); server.listen(3000, () => { console.log("サーバーが起動しました。http://localhost:3000 を開いてみてください。"); });
次に、同じディレクトリで
node server.js
を実行すると、Terminal上に「サーバーが起動しました...」というメッセージが表示されます。
その状態でブラウザを開き、アドレスバーにhttp://localhost:3000
と入力してアクセスしてみましょう。
画面に「Node.jsで立ち上げたサーバーからのメッセージ」と表示されれば成功です。
これが実務活用の第一歩
実務レベルでも、Node.jsで立ち上げたサーバーがクライアント(ブラウザやモバイルアプリなど)からのリクエストを受け取り、必要に応じてデータベースと連携しつつレスポンスを返す形で動作しています。
上記の例は単純なものですが、仕組みとしては実務の基礎と同じです。
これにテンプレートエンジンやフレームワーク(たとえばExpressなど)を組み合わせることで、本格的なWebアプリを構築することができます。
Node.jsはこうしたWebサーバー的な役割だけでなく、コマンドラインツールやタスクランナーとしても利用できるので、多くのプロジェクトで重宝される存在です。
Macでの開発を快適にするコツ
MacでNode.jsの開発を行う場合、ちょっとした設定を行うことで作業効率が上がることがあります。
ここでは開発に役立つヒントをいくつか紹介します。
エディタやIDEを活用する
エディタにはVisual Studio Codeなど、無料で使えて機能が充実しているものが多くあります。
コードの色分け(シンタックスハイライト)や入力補完、デバッグ機能などが揃っているため、初心者でも書きやすい環境を整えやすいです。
バージョン管理ツールの利用
Gitなどのバージョン管理ツールを導入しておくと、コードの変更履歴を追いやすくなります。
エディタとの連携も簡単なので、少し慣れてきたら積極的に使ってみると良いでしょう。
Gitを使っておくと、万が一コードを壊してしまったときでも、以前のバージョンに戻せる安心感があります。
ターミナルのカスタマイズ
Terminalの画面配色を変更したり、プロンプト表示を使いやすくカスタマイズする人も多いです。
たとえばzshやbashなどのシェル上で便利なツールを使うと、Node.jsのバージョンを自動で表示させたり、プロジェクトごとのディレクトリに入るときに自動でnvmのバージョンを切り替えられるようになったりします。
最初から深く考えすぎる必要はありませんが、調べながら少しずつカスタマイズしていくと、Macでの開発環境をより快適に整えられます。
よくあるトラブルと対処法
インストール方法自体はシンプルでも、実際に作業してみると予想外のエラーに遭遇することがあります。
初心者の頃はそうしたトラブルに直面すると焦ってしまいがちですが、一つひとつ対処する方法を覚えておくと安心です。
パーミッション(アクセス権)関連のエラー
Terminal操作でインストールやファイル保存を試みたときに、アクセス権限がないというエラーが出る場合があります。
特にsudo
(管理者権限を利用するコマンド)の使い方に慣れていないと戸惑うかもしれません。
Node.jsに限らず、システム関連のフォルダに何かを書き込みたい場合には管理者権限が必要になります。
そのため、必要に応じてsudo
をつけてコマンドを実行したり、書き込み先をユーザー権限で扱えるディレクトリに変更するなどの対処が必要です。
バージョンの競合問題
Homebrew経由でNode.jsを入れたあとに公式サイトのインストーラでもう一度インストールする、あるいはnvmで別バージョンをインストールする、など複数の方法を混在させると、意図しない状態になることがあります。
たとえばTerminalでnode -v
を打つと、予想したバージョンと違うものが表示されるケースがあるのです。
この場合は、パスの設定や環境変数の影響で複数のNode.jsが入り乱れている可能性があります。
こうしたトラブルを防ぎたい場合、基本的には一つの方法に絞るのがいいでしょう。
複数のバージョン管理が必要になった時点でnvmに切り替え、Homebrewや公式インストーラはアンインストールしてしまう、といった工夫で衝突を回避できます。
複数のインストール方法を同時に試すとバージョンが競合しがちです。
1つの方法に絞ってインストールするか、nvmを使う場合は他の手段で入れたNode.jsを整理してからにすると安心です。
npmコマンドが見つからない場合
Node.jsをインストールしたはずなのに、npm
コマンドが見つからないというエラーが出る場合があります。
その場合、インストールパスがPATH環境変数に登録されていない可能性があります。
Homebrewでインストールした場合には、自動的にパスが通ることが多いですが、手動でのパス設定が必要になるケースもあります。
システム全体の設定に影響するため、よくわからなければ公式のインストーラかHomebrewの使用を優先すると良いでしょう。
実務での活用シーンとNode.jsの展望
Node.jsは単に「JavaScriptをサーバーサイドで動かすための環境」というだけでなく、さまざまな場面で活躍しています。
初心者が理解を深めるためにも、実務の一部をイメージしてみるとよいでしょう。
ウェブアプリ開発
もっとも代表的なのが、ウェブアプリ開発です。
Node.js上でExpressなどのフレームワークを使い、REST APIを提供するサーバーを立ち上げることがよくあります。
フロントエンドでReactやVueなどを利用し、バックエンドはNode.jsとExpress、データベースにはMongoDBやMySQLを使う構成などは一般的です。
フロントエンドのビルドツール
フロントエンド開発では、CSSやJavaScriptファイルを圧縮して最適化したり、TypeScriptをJavaScriptに変換したりといったビルド作業が欠かせません。
このビルド作業も、Node.js上で動くツール(WebpackやViteなど)が使われることが多いです。
ビルドツール自体がNode.jsアプリとして作られており、npmでインストールして使えるため、Node.js環境がないとフロントエンド側の開発も不便になってきます。
その意味で、フロントエンドを学ぶ場合でもNode.jsのインストールは必須といってよいでしょう。
コマンドラインツール
Node.jsはコマンドラインツールを作る際にもよく利用されます。
例えば、大量のファイルを一括で変換するといった作業スクリプトをJavaScriptで書いておき、ターミナルからnode my-script.js
のように実行すると便利です。
実務では繰り返しのタスクをスクリプトで自動化する場面がよくあります。
Node.jsによるスクリプト化は、初心者にも比較的わかりやすいのではないでしょうか。
将来性や拡張性
Node.jsは現在も多くの開発コミュニティに支えられており、さまざまな新しいフレームワークやライブラリが生み出されています。
パフォーマンス面でも継続的に改善が加えられており、クラウド環境でのサーバーレスアーキテクチャやマイクロサービスとの親和性が高いです。
Macでの開発は、そうした最新の流れを取り入れやすいという利点があります。
これからプログラミングを始める方にとって、Node.jsを入り口に選ぶのは十分に意味があると考えられます。
よくある質問とその答え
初心者の方が最初につまずきやすいポイントを整理し、簡潔にQ&A形式でまとめます。
何か気になる点があれば、ここをチェックしてみてください。
Node.jsをインストールしたら、どのディレクトリにファイルを置けばいいの?
Node.js自体のインストール場所はシステムに任せておけば大丈夫です。
自分で作成するアプリやスクリプトは、特に指定された場所はないので任意のフォルダを作って管理します。
よく「projects」や「workspace」などのフォルダを作って、その下に各プロジェクト用のフォルダを切る人が多いです。
バージョンは安定版(LTS)と最新のどちらを選べばいいの?
初めて学習する段階では安定版を使うのが無難でしょう。
一方で、特に理由がなければ最新を使っても構いません。
プロジェクトの要件に合わせて、参加しているチームや共同開発者がいれば相談して決めるとスムーズです。
MacをアップデートしたらNode.jsが動かなくなった!
OSのバージョンアップによって、パス設定やライブラリのリンクが変わる場合があります。
まずnode -v
やnpm -v
で反応があるかどうかをチェックし、だめな場合はインストールし直すのが手っ取り早いです。
nvmを使っていれば、OSアップデートの影響を受けにくい傾向があります。
Node.jsだけでWebサイトが全部作れるの?
フロントエンド(ブラウザ側)での表示部分はHTMLやCSSが必須ですし、ユーザーインターフェイスを工夫したいのであればJavaScript+何らかのフレームワークが必要です。
Node.jsはあくまでもサーバーサイドのJavaScript実行環境なので、バックエンドの処理やAPIとして利用できます。
単独で完結するものではありませんが、フロント側もJavaScriptで書く場合に同じ言語で作れる利点があります。
実務で注意すべきポイント
ここまでインストールや簡単な使い方を紹介しましたが、実務でNode.jsを運用する際にはいくつか注意点があります。
初心者のうちから知っておくと、今後チーム開発に参加したときにも役立ちます。
依存関係の管理
Node.jsのプロジェクトでは、npm(あるいはyarnやpnpmなどの別ツール)を使ってライブラリを導入します。
プロジェクトごとにpackage.json
というファイルを用意し、そこに依存ライブラリのリストをまとめておく仕組みです。
別の開発者と作業を共有するときには、このpackage.json
を一緒に渡すだけで、同じ環境を簡単に再現できます。
逆に、package.json
がないとチームでの作業が混乱しやすいので、必ず管理するようにしましょう。
セキュリティアップデート
Node.jsもブラウザ同様にセキュリティアップデートが定期的に出ます。
これを怠ると、脆弱性(ぜいじゃくせい)を突かれて不正アクセスを受けるリスクが高まります。
大きなシステムでなくても、なるべくこまめにアップデート情報をチェックするのがおすすめです。
ログ管理とデバッグ
開発中にはコンソールログ(console.log(...)
など)でデバッグするケースが多いですが、実務ではそれだけでは不十分です。
予期しないエラーや不具合が発生したときに、適切なログ出力が行われるように設定しておきましょう。
フレームワークによっては、ログ出力の仕組みが標準搭載されている場合もあるので活用すると便利です。
バージョン管理システムでの共同作業
実務では複数人で同じNode.jsコードを触る場面が多く、Gitなどのバージョン管理システムを利用して協力します。
その場合にも、Node.jsの環境が開発者全員でばらばらだとトラブルが起きやすいです。
.gitignoreファイルの設定
Node.jsでは、npmでインストールした外部ライブラリがnode_modules
というフォルダに格納されます。
node_modules
フォルダは基本的にGitで共有しません。
共有が必要なファイルはpackage.json
やpackage-lock.json
などに限られます。
そのため、.gitignore
というファイルを用意して、node_modules
などの追跡不要なフォルダ・ファイルを指定する習慣が重要です。
チーム開発ではこの設定をあらかじめ決めておくと、余計なファイルをコミットしてしまうミスを防げます。
バージョン切り替えをどう扱うか
前述のnvmなどを使うと、個々の開発者がNode.jsのバージョンを切り替えながら作業できます。
しかし、チーム内でプロジェクトに使うバージョンを明確に決めておくことが理想です。
nvmrc
ファイルなどをプロジェクトに置いておき、そこに採用バージョンを明記しておくと、開発者全員が同じバージョンを使えるように設定しやすくなります。
その結果、同じコードがマシンによって動いたり動かなかったりする事態を減らせます。
Mac特有の便利機能を活かす
MacでNode.jsを扱う上で、独自の機能や仕組みを活かすとさらに快適になります。
例えば、複数のデスクトップやスペースを活用し、コードを書く画面とドキュメントを参照する画面を切り替えて使うのも作業効率アップにつながります。
また、スポットライト検索を使うと、ファイルやアプリをすぐに見つけられます。
Terminalコマンドとの併用で、ファイルの所在がわからなくなる混乱を減らせるでしょう。
Macのトラックパッドジェスチャーやミッションコントロールなどに慣れておくと、複数ファイルを同時に編集するような状況でもスムーズに切り替えが行えます。
Node.jsの作業だけに限りませんが、開発環境としてのMacの強みを存分に使いましょう。
エラーや警告との向き合い方
コーディングをしていると、常にエラーや警告(Warning)など、コンピュータからのメッセージが表示されます。
初心者の方はこれに驚いたり焦ったりするかもしれませんが、エラーはエンジニアにとって重要な手掛かりです。
エラーメッセージを上手に読み解くと、何が原因でうまく動かないのかがわかるようになってきます。
わからない単語が出てきたら調べ、エラーメッセージを一部コピーして検索してみるのも一つの手です。
エラーメッセージは「怒られている」のではなく、トラブルシューティングのヒントを教えてくれるツールです。
積極的に活用して原因を探りましょう。
特にNode.jsのエラーにはスタックトレースと呼ばれる情報が含まれ、どのファイルの何行目で問題が発生しているかを示してくれます。
これを追いかけることで修正ポイントを特定しやすくなります。
まとめ
MacでNode.jsをインストールし、初めてのプログラミングやWebアプリ開発に挑戦するための準備について解説してきました。
公式インストーラからのインストール、Homebrewの活用、そしてnvmによるバージョン管理など、それぞれ方法や特徴が異なります。
最初は公式インストーラかHomebrewを利用して基本的な操作に慣れ、必要に応じてnvmを導入するのがおすすめです。
インストールが完了したあとは、Terminalでバージョンを確認し、簡単なJavaScriptコードを実行してみましょう。
たったこれだけのステップで、PCが「サーバー」として動き始めるのは少し驚きかもしれません。
また、Node.jsは実務でよく使われる技術としても広く浸透しています。
Webアプリ開発はもちろん、フロントエンドのビルドやコマンドラインツールなど、いろいろな場面で役立ちます。
Macの便利な機能やターミナル操作と組み合わせることで、快適な開発環境を整えられるでしょう。
初心者のうちはエラーや警告に戸惑うこともあるかもしれません。
しかし、それらのメッセージは問題解決へのヒントでもあります。
少しずつ慣れていくことで、開発のスピードも上がり、周りと協力してより複雑なプロジェクトに取り組めるようになるはずです。
Node.jsの世界は多彩で、フレームワークやライブラリが日進月歩で変化しています。
最初の環境構築をしっかり乗り越えておけば、今後の学習や開発でも大きく困ることはないでしょう。
ぜひこの機会にMacでのNode.jsインストールと開発の第一歩を踏み出してみてください。