WordPressの見出しを徹底解説:構成やSEOへの活かし方

CMS開発

はじめに

WordPressを使って記事やページを作成するとき、見出しをどのように設定していますか。 見出しは読む人にとって記事の構造を理解しやすくする大切な要素です。 しかも、検索エンジンのアルゴリズムは見出しの内容や構造を分析し、ページの評価に反映することがあります。 しかしながら、初心者の方にとっては「どう使い分ければいいのか」「そもそも何がメリットなのか」がピンとこないかもしれません。 そこで今回は、WordPressにおける見出しの基本的な使い方から、SEOに効果的な構成のポイントまでをわかりやすく解説します。

この記事を読むとわかること

  • WordPressで見出しを設定するメリットと基本構造
  • ブロックエディターでの見出し追加や編集の手順
  • 見出しによるSEOメリットと構成の考え方
  • 見出しデザインの調整方法
  • 見出し周りで発生しやすいミスと対処策

WordPressにおける見出しの重要性

WordPressに限らず、Webページを作成するときはHTMLで文章構造を定義する必要があります。 その中で、 見出し (Headingタグ) は文章を階層的に整理し、読み手にとってわかりやすいレイアウトを作るうえで欠かせない存在です。

見出しのタグには大きく分けてH1からH6までの6種類がありますが、H1が最も大きなレベルの見出しに当たります。 通常、記事全体のタイトルがH1になり、以降は内容に合わせてH2、H3…と使い分けることで、論理的な階層を作り出します。

また、検索エンジンも見出しからその文章にとって重要なキーワードやトピックを判断しやすいため、文章全体の評価に影響が出る場合があります。 具体的には、H2やH3にキーワードを適切に含めると、Googleなどの検索アルゴリズムが記事の主題を認識しやすくなることが知られています。 ただし、無理にキーワードを詰め込みすぎると不自然な文章になり読み手にも検索エンジンにも好まれません。 自然に文章の流れを作りつつ、見出しでトピックを明示することがポイントと言えます。

ブロックエディターで見出しを設定する方法

WordPressの管理画面で新規投稿や固定ページを開くと、ブロックエディター(Gutenberg)を使ってコンテンツを作成できます。 ブロックエディターでは見出しを追加するのがとてもシンプルで、編集画面で「+」ボタンをクリックし、表示されるブロックの一覧から「見出し」を選択するだけです。

実際のHTML構造は、以下のようにシンプルに記述されます。

<article>
  <h1>サイトの主題やページタイトル</h1>
  <h2>大見出しの内容</h2>
  <p>本文が入ります。</p>
  <h3>中見出しの内容</h3>
  <p>さらに詳細な内容が入ります。</p>
</article>

WordPressで投稿タイトルが自動的にH1として扱われるテーマも多いので、本文内でさらにH1を使うのは避けるのが一般的です。 ブロックエディターの上部ツールバーから見出しブロックを選ぶと、H2やH3、H4などの階層を切り替えることができます。 これは視覚的にもわかりやすく、マウス操作だけで見出しレベルを変更できるため、初心者の方でも簡単に調整できます。

Classicエディターで見出しを設定する方法

もしもClassicエディターを使用している場合は、本文入力欄のツールバーから見出しレベルを設定可能です。 「段落」というドロップダウンをクリックすると、H1、H2、H3などの選択肢が表示されますので、そこから必要なレベルを選ぶ形です。

設定後にHTMLモードで見ると、見出しタグが挿入されていることがわかります。 Classicエディターでも使い方は直感的ですが、ブロックエディターに慣れている人は少し戸惑うかもしれません。 それでも操作の基本は同じで、選択テキストを見出しに変更するとHTMLでは <h2><h3> に置き換わる仕組みになっています。

SEOの観点から見出し設計を意識する

見出しを設定する最大のメリットは、読者にとっての可読性向上だけではありません。 検索エンジンはページ内の見出しを解析し、コンテンツがどのようなトピックを扱っているかを把握します。

特にH2タグに含まれる文言は目立ちやすいと考えることができるため、記事全体の主軸となるキーワードやフレーズを意識的に入れると効果的です。 ただし、同じ言葉を何度も繰り返すような手法は避けましょう。 読者が読みやすい順序になっているか、情報が整理されているかに気を配りつつ、自然に配置するのが理想です。

H3やH4はより詳細な内容を深掘りするときに使います。 たとえば、「WordPressのテーマ編集」「プラグインの導入方法」など、記事の中で追加で触れる必要がある内容に対しては、さらに階層を深くして見出しを付けると整理しやすくなります。 このように段階的に構造を作ることで、検索エンジンにも利用者にも優しいコンテンツになりやすいでしょう。

余裕があれば見出しの手前に簡単な導入文やまとめ文を書いておくと、読者が内容を先読みしやすくなります。

見出しデザインを変更する

見出しの内容だけでなく、デザインも工夫することで読み手の理解を助ける場合があります。 WordPressのテーマによっては見出しの見た目(フォントサイズや色)があらかじめ決まっていますが、テーマのカスタマイズ機能を使えばレイアウトを細かく調整できることが多いです。

もしCSSを直接編集できる環境であれば、以下のように特定の見出しにスタイルを追加できます。

/* H2見出しのデザインを変更 */
.entry-content h2 {
  font-size: 1.6em;
  color: #333333;
  border-bottom: 2px solid #cccccc;
  padding-bottom: 8px;
  margin-top: 24px;
}

/* H3見出しのデザインを変更 */
.entry-content h3 {
  font-size: 1.4em;
  color: #555555;
  margin-top: 20px;
}

ここでは .entry-content のクラスを例に挙げていますが、実際にはテーマやプラグインによってクラス名が違うことがあります。 また、追加CSSを適用する方法もテーマごとに異なる場合があります。 ただ、基本的な流れとしては「外観」→「カスタマイズ」→「追加CSS」のようなメニューから同様のコードを設定することが多いです。

デザインの変更は読みやすさに直接影響するので、色や余白などを試しながら調整すると良いでしょう。 やりすぎるとページ全体がチグハグになる可能性もあるので、あくまでシンプルで見やすいレイアウトを心がけるのがおすすめです。

見出し構造が崩れるケースと注意点

WordPressテーマやプラグインを組み合わせていると、記事のタイトル(H1)とは別に、自動でH1タグが挿入されることがあります。 たとえば、サイトのロゴやヘッダーがH1になっている場合などが代表的な例です。 そのような場合は重複してH1が存在することになるため、全体の構造が乱れてしまう可能性があります。

また、誤ってH2を飛ばしてH3やH4を使うと、読み手が階層を理解しづらくなります。 内容の流れを見ながら、「大きい見出しの下に中くらいの見出し、その下にさらに詳細な見出し」という自然な構造を保つことを心がけましょう。

もう一つ気を付けたいのが、テーマによってはウィジェットやサイドバーで見出しタグが使われているケースです。 記事本文よりも先にサイドバーが読み込まれるレイアウトでは、サイドバーの見出しを先に検索エンジンが認識することになるかもしれません。 直接大きな問題にはならない場合が多いですが、できるだけメインコンテンツにわかりやすい見出し構成を作ることが大切です。

見出しの階層が崩れると、読み手も検索エンジンも混乱する可能性があります。 一度プレビューなどで構造を確認しておくと良いですね。

よくある疑問と解消のポイント

WordPressの見出しを使いこなす中で、初心者の方が感じやすい疑問のいくつかを整理してみましょう。 まず、「複数のH1を使ってはいけないのか」という疑問がありそうです。 これは「絶対にNG」というわけではありませんが、一般的には1ページに1つとするほうが自然です。 H1はそのページのテーマを示す最上位のタイトルなので、複数存在するとコンテンツの焦点がぼやける可能性があります。

次に、「H2とH3をどのくらいの頻度で使えばいいのか」という点も気になるかもしれません。 明確な決まりはありませんが、見出しの数があまりに多すぎると記事が散漫になりますし、逆に少なすぎると内容の区分がわかりにくくなります。 ある程度まとまったボリュームのある文が一つのセクションになるように意識すると、自然と適切なバランスになる場合が多いです。

最後に、「見出しの中身をどこまで具体的に書くべきか」という疑問です。 ここは検索エンジンと読者の両方を意識しつつ、簡潔かつ要点が伝わるようにまとめると良いでしょう。 あまり長い文を見出しに設定すると見出しなのか本文なのか分かりづらくなります。 必要十分な情報を短い言葉で示すのが理想的ですね。

見出しを活用した実務シーン

実務の現場でも、WordPressでサイトやブログを運営するケースは多いのではないでしょうか。 特に企業のオウンドメディアや商品紹介ページなどでは、ページの主題を明確に伝えることが重要です。 見出しを使い分けることで、「このページでどんな情報が得られるか」「一つひとつのセクションで何を語っているか」が一目瞭然になります。

たとえば、長めの記事で複数の製品やサービスを比較する場合、H2に製品名やサービス名、H3で特徴や料金、H4で具体的な機能などと分けると、読み手は興味のある部分だけを素早く見つけられます。 このように、見出しの階層をきちんと設計することは「ユーザーに役立つ情報を適切に整理する」実践にもつながります。

まとめ

WordPressで見出しをうまく設定することは、検索エンジンからの評価向上だけでなく、ユーザーにとっての読みやすさと情報整理にも繋がります。 大まかなポイントとしては、「H1はページの大見出しとして1つ」「H2やH3で情報を階層化」「見出しに大事なキーワードを自然に入れる」などが挙げられます。 それぞれの段階で読み手の疑問を先回りしながら、無理なく構成を作るのがポイントですね。

見出しのデザインもテーマやCSSで簡単にカスタマイズできますが、あまり凝りすぎると逆に可読性を下げる恐れがあるので要注意です。 最終的には、記事の中身に合わせて適切な階層と装飾を施すことが大切だといえます。

初心者の方でも、一度基本的な使い方に慣れてしまえば、とてもスムーズに実装できるはずです。 ぜひ今回の内容をヒントにして、記事の品質を高めてみてはいかがでしょうか。

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