Unity Hubインストール方法:初心者向け徹底ガイド

ゲーム開発

はじめに

皆さんはゲーム開発やインタラクティブなアプリケーションに興味を持ったとき、Unity という名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。 Unityは2Dや3Dのゲームやアプリケーションを手軽に開発できる統合環境で、多くのプロジェクトで採用されています。 そしてUnity本体を管理するための便利なツールが Unity Hub です。

Unity Hubを導入すれば、複数のUnity Editorバージョンを簡単にインストール・切り替えできるようになります。 これにより、複数のプロジェクトを同時に進める際や、特定のバージョンでしか動かないプロジェクトを扱うときに役立ちます。 ただ、最初にUnity Hubを入れるときは手順がわかりにくかったり、OSによってインストール方法が微妙に異なることがあります。

ここでは、Windows・Mac・Linuxの3つのプラットフォームでUnity Hubを導入する流れを詳しく説明します。 各環境で必要となる事前準備や実務における活用シーンも合わせて紹介するので、読んだ後にすぐ実践できるようになるでしょう。

Unity Hubとは

Unity Hubは、Unity Editorのバージョン管理やプロジェクトの一元管理を可能にするアプリケーションです。 実際の開発現場でも複数のチームがUnityを使っていて、プロジェクトごとに異なるバージョンを使うことがあります。 そのような状況でも、Unity Hubがあれば簡単に必要なバージョンを取得して切り替えることができます。

基本的な機能

Unity Hubでは、新規プロジェクトの作成やプロジェクトリストの管理、Unity Editorのインストールやアップデートを一括で操作できます。 また、サインイン機能を使うと、Unityサービスとの連携もスムーズに行えます。 実際にゲームやアプリを配信するときはライセンス関連が気になるかもしれませんが、Unity Hubを経由してライセンスの取得状況を確認することも可能です。

さらに、Unity Hub内からAsset Storeを利用して便利なアセットを導入できる仕組みもあり、開発の効率化にも役立ちます。 プロジェクトをダッシュボード形式で確認できるため、複数の案件や学習用プロジェクトを一元管理するうえでとても便利ですね。

実務での活用シーン

例えば、あるプロジェクトは最新のUnity Editorで問題なく動くとしても、別のプロジェクトは特定のバージョン以外では動作が保証されないことがあります。 そうしたプロジェクトを並行して進めるとき、手動でUnity Editorを入れ替えていると混乱が起きやすいかもしれません。 Unity Hubがあれば、必要なバージョンを選ぶだけで起動できるので、作業の手戻りを大きく減らせます。

また、Unityのアップデートには新しい機能や改善点が盛り込まれていますが、そのたびに手作業でダウンロード・インストールをするのは大変です。 Unity Hub経由なら、アップデート通知を受け取り、ワンクリックでバージョン追加・切り替えを実施できます。 こういった機能は初心者だけでなく、実務でUnityを活用する方にとっても大きなメリットとなるでしょう。

Windowsでのインストール手順

Windows環境を使っている方は多いかもしれません。 Unity Hubを導入する際には、公式サイトからダウンロードするところがスタート地点です。 ただし、Windows特有の設定もありますので、ポイントを押さえておくと作業がスムーズになります。

事前準備

まずは管理者権限を持ったアカウントで作業を行うことをおすすめします。 セキュリティソフトによってインストーラがブロックされるケースもあるので、必要に応じて例外設定を行いましょう。 また、Windowsを最新状態にアップデートしておくと、ライブラリ周りの不具合に遭遇しにくくなります。

余裕があれば、インストール先のドライブ空き容量を確認してください。 Unity Editorそのものも後からダウンロードして追加するため、それなりの容量を確保しておきたいところです。 プロジェクトを複数持つ場合を想定すると、少なくとも数十GBの空きがあると安心できるのではないでしょうか。

インストーラのダウンロードと実行

Unity公式サイトにアクセスして、Windows版のUnity Hubインストーラをダウンロードしてください。 ダウンロードした実行ファイル(.exe)をダブルクリックすると、インストールウィザードが起動します。 あとはウィザードの指示に従って進めていく形となります。

ネットワーク環境によっては、インストールに時間がかかる場合があります。 そのため、安定したネット回線を確保しておくと安心ですね。 インストール場所やショートカットの作成などは、特にこだわりがなければデフォルト設定のままで構いません。

インストール中のポイント

Windowsの場合、インストール途中にVisual C++ランタイムなどの追加コンポーネントが要求されることがあります。 それらはUnity Hubをスムーズに動かすために必要なものなので、指示に従ってインストールを許可してください。

インストールが完了したら、スタートメニューやデスクトップのショートカットからUnity Hubを起動します。 必要であればUnityアカウントにサインインしておくと、ライセンス管理やAsset Storeの利用などがスムーズになるでしょう。

Macでのインストール手順

Mac環境でも、公式サイトからUnity Hubを入手し、アプリとしてインストールします。 Macの場合はセキュリティ設定の影響で、アプリを開くときに確認ダイアログが表示されることがあります。 システム環境設定からGatekeeperの設定をチェックしておくとスムーズに進められます。

事前準備

MacはOSのバージョンが古すぎると、Unity Hubの対応外になる可能性があります。 そのため、最新のmacOSを使うか、Unity Hubが対応しているバージョンであることを必ず確認してください。 また、アプリをインストールする際には、Macの管理者権限を求められるケースがあります。

ストレージの空き容量も重要です。 特にMacはSSD容量が限られることが多いので、インストール前にある程度の余裕を確保しておきましょう。 今後、Unity Editorのバージョンを複数導入する場合、ストレージ不足に悩まされるかもしれません。

インストーラのダウンロードと実行

公式サイトからMac用のUnity Hubインストーラ(.dmgまたは.pkg)をダウンロードしてください。 ダウンロード完了後、ファイルを開いてインストールウィザードを進めます。 アプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップする形の場合もありますが、指示通りに操作すれば大丈夫です。

インストール後にアプリケーションフォルダからUnity Hubを起動します。 初回起動時にはGatekeeperからの警告が出るかもしれません。 もし「開発元が未確認のため開けません」といったメッセージが出る場合は、システム環境設定 → セキュリティとプライバシーで「このアプリケーションを許可する」などの設定を行います。

Linuxでのインストール手順

Linux環境でUnity Hubを動かしたい方も少なくありません。 デスクトップ環境によって操作感は異なりますが、基本的にはパッケージをダウンロードし、コマンドでインストールする流れが多いです。 UbuntuやCentOSなど、ディストリビューションによっては微調整が必要になるケースもあります。

事前準備

まずは、LinuxディストリビューションがUnity Hubの対応範囲であることを確認してください。 公式サイトにはサポートされるディストリビューションの一覧が掲載されていることが多いですが、一般的にはUbuntu系がサポートされやすい傾向にあります。 また、グラフィックドライバやライブラリ周りが整っていないと、Unity Editorの動作に支障が出ることがあるので注意しましょう。

ライブラリのインストールは、以下のように事前にまとめて行っておくとスムーズです。

sudo apt-get update
sudo apt-get install libgtk-3-0 libnss3 libxss1 libasound2

これらのライブラリはUnity HubやUnity Editorの起動に必要となる場合があります。 ディストリビューションやバージョンによって名前が少し違うこともあるので、適宜読み替えてください。

パッケージの入手とインストール

公式サイトからLinux向けのパッケージをダウンロードします。 拡張子が.debの場合はUbuntu系で利用しやすく、.rpmの場合はFedora系やCentOSなどでインストールしやすいでしょう。 Ubuntu系であれば以下のようにインストールできます。

sudo dpkg -i unityhub.deb
sudo apt-get install -f

依存関係がある場合は、apt-get install -fで自動的に関連パッケージが補完されます。 Unity Hubを起動するには、アプリケーション一覧からアイコンを探すか、ターミナルでunityhubコマンドを入力します。

手動でのインストール

もしパッケージ管理を利用できないディストリビューションやパッケージが用意されていない環境の場合は、AppImage形式を活用する方法もあります。 ダウンロードしたAppImageファイルに実行権限を与えてダブルクリックすると、単体でアプリケーションを実行できます。 この方法ならシステムに深く依存しないため、比較的多くのLinux環境で動かしやすいでしょう。

パーミッション設定

AppImageやその他のバイナリファイルを直接実行する場合は、権限の設定を行う必要があります。 以下のようなコマンドで実行権限を付与し、ファイルをダブルクリックできるようにします。

chmod +x UnityHub.AppImage

その後、ファイルマネージャーからファイルを開くか、ターミナルで./UnityHub.AppImageと入力して起動できます。 ライブラリ不足によるエラーが表示された場合は、エラー文に従って追加ライブラリをインストールしてください。

Unity Hubを使ったバージョン管理

Unity Hubをインストールした後は、メインメニュー上でEditorのバージョンを追加できます。 複数のバージョンを同時に入れておき、必要に応じて切り替えながら使うのが基本的なワークフローです。 実際のプロダクトでは、安定しているバージョンを長期間使うケースもあれば、新しい機能を試すために最新のEditorを導入するケースもあるでしょう。

複数バージョンの使い分け

Unity Hubの「Installs」タブを開くと、現在インストールされているUnity Editorの一覧が表示されます。 ここで「Add」をクリックし、使いたいEditorバージョンを選べばダウンロードとインストールが始まります。 ネットワーク環境によりますが、ダウンロードが完了するまで時間がかかることがあるのでご注意ください。

同じプロジェクトでもバージョンを上げ下げすることは可能ですが、一度新しいバージョンでプロジェクトを開くと、古いバージョンでは動かなくなる機能が追加される場合があります。 そのため、開発メンバー全員が同じバージョンを使うかどうかを事前に決めておくと混乱を防ぎやすいです。 トラブルを避けるために、最初のプロジェクト設定時にUnityバージョンを統一するケースも多いですね。

新規プロジェクト作成

バージョン管理ができたら、次は新規プロジェクトを作成してみましょう。 「Projects」タブで「New Project」をクリックすると、どのバージョンのUnity Editorで新規作成するかを選ぶウィンドウが表示されます。 テンプレートを選んだり、保存先フォルダを指定してプロジェクトを作成します。

プロジェクトの種類によってテンプレートが異なるため、2Dゲームを作るか3Dゲームを作るか、またはVRに特化したテンプレートなどを使うかを選択できます。 テンプレートの選択によって、必要なパッケージが自動的に導入されることも多いです。 初心者の方は、まず2Dか3Dの基本テンプレートを選んでUnityの操作に慣れるところから始めるのがわかりやすいかもしれません。

よくあるトラブルシューティング

Unity HubのインストールやEditorの追加でつまづくケースがあります。 ここでは、よくあるトラブルの例と対処方法を紹介します。 エラー文が出たら、その内容をよく読み、足りないコンポーネントをインストールしたり設定を見直したりすると解決しやすいでしょう。

インストールに失敗する場合

インストーラのダウンロードファイルが破損していると、インストールが途中で止まることがあります。 この場合はファイルを再ダウンロードして、もう一度実行してみてください。 また、ネットワークが不安定なときにもインストールが完了しないことがあるので、可能であれば有線接続や安定したWi-Fiを使うことを検討してみてください。

セキュリティソフトがインストーラをブロックするケースもあります。 一時的にリアルタイム保護をオフにして再試行するか、Unity Hubのインストーラを例外リストに登録してみると改善されることが多いです。 ただしセキュリティソフトの設定を変えるときは、きちんと安全を確保したうえで操作してください。

Editorの追加ができない場合

Unity HubからEditorをダウンロード中にエラーが出る場合、空き容量不足や一時的なサーバー側の不具合などが考えられます。 空き容量が十分あるかどうかを再度確認し、念のため他の作業がない状態で再度ダウンロードしてみましょう。 ダウンロードが進まない場合はネットワークトラブルも疑われるので、別のネット回線や時間帯に試すのも一つの方法です。

Unity Hub本体は問題なく起動するのに、Editorだけインストールできない場合は、Unity Hubのバージョンが古いことが原因となる場合があります。 その場合はUnity Hub自身の更新を先に行い、最新の状態にしてからEditorの追加を再試行するのが近道です。

まとめ

ここまで、Unity Hubのインストール方法と基本的な使い方、さらにはいくつかのトラブルシューティング事例を紹介しました。 Windows・Mac・Linuxのいずれの環境でも、公式サイトからダウンロードし、インストールウィザードに従う点は共通です。 ただし、OS固有のセキュリティ設定やライブラリ要件には十分に注意してください。

Unity Hubが導入できたら、次はプロジェクトを開いて実際に開発を始めてみると理解が深まります。 複数のUnity Editorバージョンを簡単に管理できる機能は、実務でも大いに役立つでしょう。 興味のある方は、新規プロジェクトを作って基本的なサンプルシーンを動かしてみると流れがつかみやすいかもしれません。

Unityでの開発は、2Dゲームから3Dゲーム、VR/ARアプリケーションなど幅広い分野に対応しています。 プロジェクトの目的に合わせてテンプレートやバージョンを切り替えて、開発効率を高めていくと良いでしょう。 スムーズな環境設定ができれば、その分制作に集中できるため、ぜひ今回の情報を参考にしてUnity Hubを活用してみてください。

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