【Git】git log を終了するには?抜け出す方法を初心者向けにわかりやすく解説
はじめに
皆さんはGitで作業しているときに、コミット履歴を確認しようとしてgit log
コマンドを実行したら、テキストがずらっと表示されたままどうやって画面を抜ければよいのか戸惑った経験はないでしょうか。
特にプログラミング初心者の方は、実行後の表示を止められなくて焦ることがあるかもしれません。
本記事では、そんなgit logの基本的な使い方と、実行後に表示される履歴画面の終了方法をわかりやすく解説します。
あわせて、実務でも活用しやすいオプションや、よくあるトラブルと対処方法も紹介します。
この記事を読むとわかること
- git logで確認できる情報
- 終了 (抜け方) の具体的な手順
- よく使う代表的なオプションの紹介
- 実務で役立つ応用的な使い方とトラブルシュート
git logの基本
git logは、リポジトリ内のコミット履歴を一覧表示するコマンドです。
どのコミットがいつ、誰によって行われ、どのようなメッセージが付与されているかを簡単に確認できます。
コミット履歴を追跡することは、大きなプロジェクトでの共同開発やバグ修正、機能追加など、あらゆる場面で役立ちます。
git logで確認できる情報
git log
をそのまま実行すると、以下のような情報が順番に表示されます。
1. コミットハッシュ
それぞれのコミットを一意に識別する文字列です。
2. Author(作成者)
コミットを行った人の名前とメールアドレスです。
3. Date(日時)
コミットが作成された日付と時刻です。
4. コミットメッセージ
コミットに付与された説明文です。何を変更したのかが書かれていることが多いです。
以下のコード例を見てみましょう。
git log
実行するとターミナル上でコミットの履歴がページ単位で表示されます。
画面はless
などのページャが使用され、スペースキーを押すと次のページが表示されます。
さらに詳細を知りたいときは矢印キーの上下で画面をスクロールすることもできます。
実務での活用シーン
git logを使う場面は多岐にわたります。
誰がどのような変更をしたか素早く把握したい
例えばエラーが発生した時期とコミットを結びつけることで、原因究明につながりやすくなります。
過去に戻りたいとき
特定の過去コミットからブランチを切りたい場合など、コミットハッシュが役立ちます。
新しいメンバーがプロジェクトの履歴を概観する
大まかな開発の流れを学ぶのに便利です。
このように、コミット履歴の確認は実務でも欠かせない手順といえます。
git log の表示を終了する方法
git logを実行すると、たくさんのコミット情報がページャで表示されます。
最初はスペースキーでページを進められますが、最後まで進んでもなかなか終了せず焦ることがあります。
ここでは、その表示を終了するための基本的な方法をご紹介します。
qキーで終了
もっともよく使われるのが、qキーを押すことです。
ページャを抜けるためのショートカットキーとして定番の方法で、ターミナル上で以下のような操作が必要になります。
git log
を実行してコミット履歴が表示されている状態で、スクロールを終えたいところまで進みます。- 終了したいタイミングでqキーを押します。
これだけでコミット履歴の表示を終了し、元のターミナル操作に戻れます。
もしqキーが効かない場合
通常はqキーで抜けられますが、何らかの設定や環境によって反応が遅いことがごく稀にあります。
そんなときは、コマンドラインにフォーカスが当たっていない可能性も考えられます。
エディタや他の画面にフォーカスが移っていないか、一度確認してみましょう。
どうしても抜けられない場合は、少し強引ですがCtrl + Cで強制的に終了する方法もあります。
ただし、作業中に実行中のプロセスを中断するリスクがあるので、基本はqキーを優先してください。
よく使うオプション
git log
はオプションを組み合わせることで、履歴の表示方法を柔軟に調整できます。
ここからは、実務でも便利な代表的なオプションをいくつか紹介します。
--oneline
履歴を1行ずつにまとめて表示したい場合は、--oneline
が便利です。
コミットハッシュの頭数桁とコミットメッセージのみを表示してくれるため、コミット状況をざっと把握するときに役立ちます。
git log --oneline
たとえば、以下のように短縮されたコミットハッシュとメッセージがずらっと出てきます。
abc1234 Fix bug in login feature
def5678 Update documentation
...
視覚的に見やすいので、初めて履歴を一覧するときにもおすすめです。
-n
コミットの履歴をすべて表示すると、多いときは画面が何ページにも渡ります。
見たいコミット数を限定したいときは-n
オプションを使ってください。
git log -3
この例では最新から数えて3件のみ表示します。
必要なコミット数が決まっているときに非常に便利です。
--graph
履歴を視覚的に把握したい場合は--graph
を使うことで、ブランチの分岐やマージの流れを簡易的にツリー表示できます。
git log --graph --oneline
--oneline
と組み合わせると、ブランチがどこから分岐して、どこで統合されたのかがわかりやすいのが特長です。
実務では複数人で開発しているとブランチが増えがちなので、このオプションを活用するとコミット履歴の全体像をつかみやすくなります。
コミット履歴を見やすくする応用例
履歴が多い場合や、特定の情報だけピックアップしたい場合には、いくつかのテクニックを併用すると便利です。
grepで絞り込み
--grep
というオプションを使って、メッセージに特定の文字列を含むコミットだけを表示できます。
git log --grep="fix"
このコマンドでは、コミットメッセージに“fix”という単語が含まれているコミットだけを表示します。
バグ修正の履歴を調べたいときなどに重宝します。
--pretty= で独自のフォーマット
コミットハッシュとメッセージだけでいいから一行にまとめたい、あるいは日時を特定のフォーマットで表示したいといったケースでは、--pretty=
オプションで表示形式を自由にカスタマイズできます。
git log --pretty=format:"%h - %an, %ar : %s"
上記の例では、短縮コミットハッシュ(%h)、作者名(%an)、コミット日時を相対表示(%ar)、コミットメッセージ(%s)の順で1行にまとめています。
表示したい項目や区切り文字を自分好みに変更できるのが特徴です。
表示オプションを工夫すると、チームメンバーの確認作業が効率的になります。必要に応じて適宜活用してみてください。
よくあるトラブルと対処方法
コミット履歴を閲覧しているときに起こりやすいトラブルや疑問点について、対処法を見ていきましょう。
終了できない・画面がフリーズしたように見える
先ほども触れた通り、まずはqキーを試してください。
もし反応がない場合は、フォーカスが別のウィンドウにある可能性を疑いましょう。
最終的な手段としてCtrl + Cがありますが、突発的にプロセスを止める場合は作業途中の変更などに影響を与える可能性があるため注意が必要です。
コミットが思っていたより多く表示される
過去の履歴まで一気に表示されると、必要以上に時間を費やすことがあります。
そんなときはgit log -n
で表示件数を絞るか、--since
や--until
などの日付指定オプションを活用すると良いでしょう。
git log --since="2025-01-01"
この例では、2025年1月1日以降のコミットだけが表示されます。
思った内容と違うログが出てくる
別のブランチを見ている可能性もあります。
その場合は、正しいブランチに切り替えてからgit log
を再度実行してみてください。
あるいはgit log branch-name
のようにブランチを明示すると、対象のブランチの履歴だけが確認できます。
まとめ
ここまで、git logコマンドの基本的な使い方と、ログ表示を終了する手順や代表的なオプション、さらに応用例やトラブルシュートについてお伝えしました。
初心者の方がつまずきがちな終了方法としては、qキーを使うのが基本だと覚えておくと便利です。
また、コミット履歴は最初はただ眺めるだけかもしれませんが、いざというときに原因追及やバグ修正に欠かせない情報源となります。
表示オプションを使いこなすことで、チーム開発のコミュニケーションもスムーズになるでしょう。
ぜひ本記事で紹介した内容を活用しながら、git logコマンドを使いこなしてみてください。