【2025年版】セキュリティエンジニアになれる学習ロードマップ完全版【Udemyで独学】

Webサービスや社内システムを安全に守る役割を担うセキュリティエンジニアのロードマップです。外部からの攻撃や情報漏洩などを防ぐために、さまざまな角度からシステムを点検・保護していくのが主な仕事になります。プログラミングに触れたことがない人でも、どんな勉強をしていけばこの世界で活躍できるかがわかるようにまとめました。セキュリティエンジニア 学習 ロードマップの最初の一歩としてご覧ください。

セキュリティエンジニアについて

Webサービスや社内システムを安全に守る役割を担うセキュリティエンジニアのロードマップです。外部からの攻撃や情報漏洩などを防ぐために、さまざまな角度からシステムを点検・保護していくのが主な仕事になります。プログラミングに触れたことがない人でも、どんな勉強をしていけばこの世界で活躍できるかがわかるようにまとめました。セキュリティエンジニア 学習 ロードマップの最初の一歩としてご覧ください。

セキュリティエンジニアの市場価値

インターネットでサービスを提供する企業が増えたことで、攻撃を受けるリスクに備える必要性も高まり、セキュリティエンジニアは幅広い業界で求められています。経験が浅くても基本的な対策を理解している人材は企業にとって貴重で、年収はおおむね400万円前後からスタートし、対策の実務経験や知識を積むほど600万円以上も期待できるようになります。

セキュリティエンジニアに求められる資質・向いている人

問題が起きたときに冷静に状況を判断できる人、細かい部分を丹念に確認することが苦にならない人が向いています。プログラムの仕組みを学ぶだけでなく、システム全体の流れを理解しようとする姿勢や、常に新しい脆弱性(ぜいじゃくせい)の情報にアンテナを張る好奇心も大切です。

他のエンジニアとの違い

フロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニアは、画面や機能を作り上げてサービスを利用しやすくする立場がメインですが、セキュリティエンジニアは作り上げたサービスを安全に運用することを専門にしているところが大きな違いです。ほかのエンジニアと協力し合いながら、安心して使える環境を整備することがミッションになります。

Phase 1: コンピュータとネットワークの基礎を学ぶ

まずはOSやネットワーク、サーバーの動きをざっくり把握し、ログを読む方法や簡単なコマンド操作を身につけます。shell-scriptを使ってよく行う操作を自動化できるようになると、トラブル対応やテストが楽になります。

Shell Script

LinuxやUnix環境で動くコマンドラインのスクリプト言語です。

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Phase 2: プログラミング言語でツールを作る力を身につける

セキュリティ診断を効率化するためには、Pythonなどのスクリプト言語で小さなツールを作れると便利です。必要に応じてネットワークの状態をチェックしたり、ログをまとめたりできるようになりましょう。

Python

汎用性の高いプログラミング言語です。データサイエンスやAI開発でも人気があります。

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Phase 3: バージョン管理とチーム開発の基本を学ぶ

Gitを使ってコードや設定ファイルをしっかり管理し、他の人と同時に作業しても混乱しない運用を覚えます。セキュリティの観点でも、変更履歴を追いやすくすることで、トラブル原因の特定がスムーズになります。

Git

プログラムの変更履歴を管理するツールです。チーム開発の基礎となります。

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Phase 4: Webアプリケーションの脆弱性を理解する

OWASPのトップ10に代表される、よくある攻撃手法や脆弱性(SQLインジェクションなど)を学びます。どうしてそういった弱点が発生するのか、その原因を理解できるようになると対策も考えやすくなります。

OWASP

Webアプリケーションのセキュリティを考えるコミュニティです。有名なTop 10の脆弱性リストがあります。

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Phase 5: 安全な通信や認証の仕組みを学ぶ

インターネット上でデータをやり取りするときは、HTTPSを使った暗号化や、OAuth・JWTを利用した安全なログインが重要になります。ここでは認証情報が悪用されないようにする考え方を身につけましょう。

HTTPS

Web通信を暗号化するためのプロトコルです。データの盗聴や改ざんを防ぎます。

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OAuth

安全な認証の仕組みです。外部サービスとの連携やソーシャルログインに使用します。

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JWT

トークンベースの認証方式です。フロントエンドとバックエンド間の認証に使用します。

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Phase 6: クラウドでのセキュリティ対策を学ぶ

AWSなどのクラウド環境を安全に使うために、アクセス権限の管理やネットワークの設定などを学びます。クラウドならではのサービス構成や自動拡張機能もあるので、設定ミスが起きやすいポイントを重点的に理解します。

AWS

クラウドサービスの代表格です。本番環境のデプロイと運用に使用します。

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Phase 7: コンテナと継続的な脆弱性チェック

Dockerのようなコンテナ技術を使うと、アプリが動く環境を一つの箱のようにまとめられます。脆弱性のあるイメージを使わないよう定期的にチェックし、Snykのようなツールで依存ライブラリの更新情報を追う仕組みを作ります。

Docker

開発環境を統一するツールです。フロントエンド・バックエンドの環境を一括管理できます。

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Snyk

依存ライブラリの脆弱性をスキャンし、修正提案を行うサービスです。

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Phase 8: 秘密情報の安全な管理方法を学ぶ

パスワードやAPIキーをどこで管理するかは、とても大切な問題です。HashiCorp Vaultなどを活用して大事な情報を安全に保管し、必要なときだけ取り出せる仕組みを作るとリスクが減ります。

HashiCorp Vault

機密情報やトークン、証明書を安全に管理するためのソリューションです。

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セキュリティエンジニアのキャリアパス

セキュリティエンジニアは、単に「問題を見つける」だけでなく、どうやって解決策を考え、他のエンジニアや部署と協力して対策を実装していくかが重要です。未経験から始めても、まずは基本的な知識を身につけ、少しずつ実践の場で経験を積むことで、チームや企業に欠かせない存在へと成長できます。ここでは、キャリアのステップを新人・ミドル・シニアの3つに分けて紹介します。

1

新人セキュリティエンジニア

0-2年

セキュリティの基本的な仕組みや攻撃手法を理解しながら、運用チームや開発チームと連携して簡単な脆弱性チェックや対策に取り組む段階です。初めは小さな範囲でも担当しながら実践を通して知識を広げます。

期待される責任と役割

  • セキュリティ診断ツールを使い、サービスやネットワークに潜む弱点を探す
  • 見つかった問題を上司や開発チームに伝え、対策方法を検討する
  • 定期的なパスワードやアクセス権限の管理など、基本的な運用ルールをチェックする
  • 新しい脆弱性の情報を収集し、チームに共有して対策を促す

必要なスキル

  • ネットワークとOSの基礎知識を理解し、簡単なログ分析ができるレベルのshell-scriptスキル
  • Pythonなどを使った簡易ツール作成やスクリプトの読み書きができる力
  • OWASPが公開している基本的な脆弱性(SQLインジェクションなど)を認識して対策に取り組める理解
  • Gitを使ったソースコード管理とバージョンの切り替えに抵抗がないこと

市場の需要

初心者向けの脆弱性チェックや運用サポートの人材は、規模の小さい企業でも求められています。特にWebサービスを提供している会社では、セキュリティリスクを早い段階からケアしていきたいというニーズがあるため、基本的な診断作業をこなせる技術者は重宝される傾向にあります。

2

ミドルセキュリティエンジニア

2-5年

大規模なシステムやクラウド環境にも対応しながら、自動で脆弱性をチェックする仕組みや、ログを活用した攻撃の早期発見方法などを導入できる段階です。開発プロセスの初期からセキュリティを考慮する「セキュア設計」の提案も行います。

期待される責任と役割

  • チームと連携しながら、アプリケーションやサーバーに対して定期的に脆弱性スキャンを実施し、その結果を共有する
  • DockerやAWSなどのクラウド環境を安全に運用するための仕組みを整え、運用チームにもわかりやすく伝える
  • OAuthやJWTといった仕組みを使った安全なログインやデータのやり取りを設計し、実装のアドバイスを行う
  • Snykなどのツールを導入し、コードに潜む脆弱性や依存ライブラリのリスクを定期的にチェックする

必要なスキル

  • DockerやAWSの基本サービス(EC2やS3など)を扱い、ネットワーク構成やポリシー設定を理解した運用ができること
  • OAuthとJWTを使い、安全に認証情報を保管・やり取りする方法を考えられる知識
  • Snykなどのセキュリティツールの設定やレポートを活かし、コードレベルで修正提案を行えるスキル
  • OWASPの推奨対策をプロジェクト初期から組み込む「セキュアバイデザイン」の考え方を実践できる力

市場の需要

セキュリティを導入する工程を自動化したり、クラウド上で安全にサービスを展開したりできるエンジニアは、スタートアップから大企業まで幅広く求められています。攻撃が起きた際の原因究明や対策指示を迅速にできる点も高く評価されます。

3

シニアセキュリティエンジニア

5年以上

組織全体のセキュリティ戦略を考え、必要な技術や人材育成、予算配分などを含めた計画を立案できる段階です。経営層と話し合いながら大きな方針を決めていき、トラブルが起きたときには中心となって指揮を執ります。

期待される責任と役割

  • 全社的なセキュリティ方針を策定し、技術的な導入計画や研修計画を作る
  • HashiCorp Vaultのような秘密情報を安全に管理する仕組みを導入し、ビジネスの成長に合わせた拡張を検討する
  • 攻撃が発生した際のインシデント対応を指揮し、原因解明や再発防止策をチームに提示する
  • PrometheusやGrafanaを活用したシステム監視を仕組み化し、すぐに状況を把握できる体制を作る

必要なスキル

  • 複雑なシステム構成を俯瞰しながら、必要なセキュリティ要件を洗い出せる判断力
  • Vaultのような秘密情報管理ツールの導入・運用に関する知見と、組織全体への展開力
  • 大規模な障害や攻撃が起きた際に落ち着いて原因を特定し、再発防止策を立案できる経験
  • 経営陣ともコミュニケーションを取りながら、限られた予算・人員の中で最適なセキュリティ対策を計画する力

市場の需要

大企業や官公庁、金融機関のようなセキュリティリスクが高い組織では、シニアクラスの経験豊富なエンジニアが不可欠です。技術力だけでなく、組織全体のマネジメントスキルやリーダーシップが求められ、高い報酬水準で迎えられるケースが増えています。

期待される責任と役割

  • セキュリティ診断ツールを使い、サービスやネットワークに潜む弱点を探す
  • 見つかった問題を上司や開発チームに伝え、対策方法を検討する
  • 定期的なパスワードやアクセス権限の管理など、基本的な運用ルールをチェックする
  • 新しい脆弱性の情報を収集し、チームに共有して対策を促す
  • チームと連携しながら、アプリケーションやサーバーに対して定期的に脆弱性スキャンを実施し、その結果を共有する
  • DockerやAWSなどのクラウド環境を安全に運用するための仕組みを整え、運用チームにもわかりやすく伝える
  • OAuthやJWTといった仕組みを使った安全なログインやデータのやり取りを設計し、実装のアドバイスを行う
  • Snykなどのツールを導入し、コードに潜む脆弱性や依存ライブラリのリスクを定期的にチェックする
  • 全社的なセキュリティ方針を策定し、技術的な導入計画や研修計画を作る
  • HashiCorp Vaultのような秘密情報を安全に管理する仕組みを導入し、ビジネスの成長に合わせた拡張を検討する
  • 攻撃が発生した際のインシデント対応を指揮し、原因解明や再発防止策をチームに提示する
  • PrometheusやGrafanaを活用したシステム監視を仕組み化し、すぐに状況を把握できる体制を作る

必要なスキル

  • ネットワークとOSの基礎知識を理解し、簡単なログ分析ができるレベルのshell-scriptスキル
  • Pythonなどを使った簡易ツール作成やスクリプトの読み書きができる力
  • OWASPが公開している基本的な脆弱性(SQLインジェクションなど)を認識して対策に取り組める理解
  • Gitを使ったソースコード管理とバージョンの切り替えに抵抗がないこと
  • DockerやAWSの基本サービス(EC2やS3など)を扱い、ネットワーク構成やポリシー設定を理解した運用ができること
  • OAuthとJWTを使い、安全に認証情報を保管・やり取りする方法を考えられる知識
  • Snykなどのセキュリティツールの設定やレポートを活かし、コードレベルで修正提案を行えるスキル
  • OWASPの推奨対策をプロジェクト初期から組み込む「セキュアバイデザイン」の考え方を実践できる力
  • 複雑なシステム構成を俯瞰しながら、必要なセキュリティ要件を洗い出せる判断力
  • Vaultのような秘密情報管理ツールの導入・運用に関する知見と、組織全体への展開力
  • 大規模な障害や攻撃が起きた際に落ち着いて原因を特定し、再発防止策を立案できる経験
  • 経営陣ともコミュニケーションを取りながら、限られた予算・人員の中で最適なセキュリティ対策を計画する力

市場の需要

大企業や官公庁、金融機関のようなセキュリティリスクが高い組織では、シニアクラスの経験豊富なエンジニアが不可欠です。技術力だけでなく、組織全体のマネジメントスキルやリーダーシップが求められ、高い報酬水準で迎えられるケースが増えています。

よくある質問

セキュリティエンジニアになるにはどのくらい時間がかかりますか?

個人差はありますが、ネットワークやOSの基礎を理解するのに3〜6ヶ月、実際の開発や運用現場で必要な攻撃手法や対策まで身につけるには1〜2年ほどかかることが多いです。ロードマップを参考に学習を進め、ツールの使い方や脆弱性の対処方法を実践的に経験することで、より早くスキルを伸ばせるでしょう。

未経験から独学でセキュリティエンジニアになることは可能ですか?

はい、可能です。まずはプログラミングやネットワークに触れてみて、脆弱性の仕組みや対策を少しずつ理解するところから始めましょう。Udemyなどで基礎を固めながら、セキュリティ診断ツールを実際に試してみると理解が深まります。

プログラムが書けなくてもセキュリティエンジニアになれますか?

最初は細かいプログラミングができなくても、ツールの操作や基本的なセキュリティ設定のチェックからスタートできます。ただし、脆弱性の原因を深く理解したり、自動スキャンツールを自作・改造したりする場面も出てくるので、Pythonなどのスクリプト言語を覚えておくと将来的に活躍の幅が広がります。