WordPressの固定ページURLを変更する具体的な方法と注意点

CMS開発

はじめに

WordPressで運用しているサイトにおいて、固定ページのURLを変更したいと感じる場面は意外と多いかもしれません。

ページタイトルを変えた際にURLを合わせたくなったり、SEOを考慮してもう少しわかりやすいURLにしたいと考えたりすることがありますね。

しかし、URLの変更を誤って行うと、リンク切れや検索エンジン上の評価に影響が出る場合もあるので注意が必要です。

そこで本記事では、WordPressの管理画面から行う方法からリダイレクト設定まで、一通りの流れを初心者でも理解しやすいように解説します。

実際のサイト運営のシーンと結びつけながら、具体的なトラブルシューティングや注意点もあわせて紹介していきます。

少しでもURLの変更に不安をお持ちの皆さんの、疑問を解消できるきっかけになれば嬉しいです。

この記事を読むとわかること

  • 固定ページURLを変更する基本的な手順
  • 管理画面でのパーマリンク設定の確認方法
  • リダイレクトを設定する際の考え方
  • トラブルが起きた場合の代表的な対処法
  • 実務で活用するためのポイントや注意点

WordPressにおける固定ページURLとは?

WordPressでは投稿ページと固定ページという2種類のページを使い分けることが多いです。

投稿ページは日付順に記事が並ぶブログ形式のものですが、固定ページはサイト内の重要な情報を整理して掲載する場所として活用されやすいですね。

例えば、企業サイトの「サービス紹介」「問い合わせフォーム」「プライバシーポリシー」などは固定ページで作るケースが一般的です。

この固定ページにも、それぞれ個別のURL(パーマリンク)が割り当てられています。

URLが分かりやすければ、利用者にとってもページ内容を類推しやすくなり、サイト内の回遊性が高まることも期待できます。

逆に、長すぎたり意味がわかりにくいURLだと、外部サイトやSNSでシェアされたときに見栄えが悪かったり、運営側も管理しにくく感じる場合があります。

固定ページURLを変更する主な目的

固定ページのURLを変更するシーンは多岐にわたります。

例えば、サイトリニューアルに伴うデザイン変更時に、URLを再構成してより直感的なものにするケースがあるかもしれません。

あるいは、公開後にページの目的や内容が変わったため、それを反映する形でURLを調整することもあります。

また、SEO上の観点から、キーワードを含んだURL構造にすることで検索エンジンにわかりやすいシグナルを与えることができるとも言われていますね。

こうした背景のもとでURLの見直しを行う際は、同時にリダイレクトなどの対策を考えることが大切です。

特に、外部リンクやブックマークされているURLを突然変えると、閲覧できなくなるリスクが生じます。

そのため、変更の目的をはっきりさせると同時に、後述する手順に沿って進めていくのが安心ではないでしょうか。

基本の変更手順

固定ページのURLをスムーズに変更するためには、WordPressの管理画面やパーマリンク設定を正しく扱う必要があります。

ここでは、主な方法を順序立てて解説します。

URL変更に慣れていない皆さんでも実践できるように、一つずつ確認してみてください。

WordPress管理画面から変更する方法

まずはWordPressの管理画面から行うシンプルな手段です。

  1. 管理画面にログインしたら、変更したい固定ページを開きます。
  2. ページ上部またはサイドバーなどに表示される「パーマリンク」あるいは「URLスラッグ」項目を探します。
  3. 変更したい文字列を入力し、ページを更新します。

この手法だと、編集画面上で直感的にURLの最後の部分(スラッグ)を調整可能です。

例えば、もともと "sample-page" というURLスラッグだったものを "service-introduction" に変更すれば、固定ページURLは https://example.com/service-introduction のようになります。

ただし、この操作をしただけでは、古いURLにアクセスした場合にどうなるかが未確定です。

必要に応じて、後述するリダイレクト設定を行い、外部リンクをフォローできるようにしておくと安心です。

パーマリンク設定の確認

次に、WordPressの管理画面左側にある「設定」→「パーマリンク設定」を開いて、現在のサイト全体のURL構造を確認してみてください。

ここではサイト全体で使用しているURL形式を指定できます。

固定ページのURLがどのようなルールで生成されるかは、基本的にこの設定に従います。

  • 投稿名
  • 数字ベース
  • 日付と投稿名
  • カスタム構造

一般的には「投稿名」を選択しておくと、固定ページのスラッグがそのままURLに採用されるため、シンプルで扱いやすい構造になります。

もし他の形式になっている場合、適切な理由がない限り見直してみるのもいいかもしれません。

とはいえ、サイト全体のパーマリンク構造を変更すると、投稿やカテゴリなど広範囲に影響が及ぶ可能性があります。

すでに運用しているサイトならば、URL変更に伴うリダイレクトやリンクの再設定が必要になる点にも気を付けてください。

リダイレクト設定について

URLを変更した際に最も注意すべきことの一つが、古いURLを踏んだ時にどこに誘導されるか、という点です。

変更後もユーザーが古いURLをブックマークしていたり、他のサイトからリンクが貼られている可能性は高いですからね。

対策として、古いURLを新しいURLに自動的に転送するリダイレクト設定が有効です。

例えば、サーバーにある .htaccess ファイルにリダイレクトルールを追加すれば、以前のURLからアクセスがあった場合でも新しいURLにリダイレクトできます。

以下は、特定の旧URLを新URLに転送する単純な例です(環境によって設定方法が異なるので、書式を微調整する場合があります)。

RewriteEngine On
RewriteCond %{REQUEST_URI} ^/old-page-name/?$
RewriteRule ^(.*)$ /new-page-name/ [R=301,L]

上記は、旧URL /old-page-name/ へのアクセスを恒久的リダイレクト(301)により /new-page-name/ に誘導しています。

この設定を行うことで、古いURLにアクセスしても閲覧者は新URLを自然に開けるわけです。

また、検索エンジンに対しても、新URLを正規の場所として認識させる効果が期待できます。

ただし、.htaccess の編集に慣れていない場合は、間違った書き方をするとサイト全体に影響が出るリスクもあります。

必要に応じてテスト環境を用意して設定をチェックしてから、本番環境に反映するほうが安全ではないでしょうか。

変更時の注意点

URLを変えるだけでなく、その後の運用にも注意が必要です。

単純にスラッグを編集しただけでは完結せず、実務の運用でいくつかの落とし穴に遭遇しやすいからです。

大きなサイトではURL変更の影響範囲が広くなる場合もあり、思わぬトラブルを招くことがあります。

特に、社内や外部のチームでページを管理していると、それぞれが古いURLを参照しているケースも考えられます。

すべての該当箇所が新URLに切り替わっているか、あるいはリダイレクトが正しく機能しているか、入念にチェックすることが推奨されます。

さらに、検索エンジンに更新を認識してもらうまでには多少の時間がかかることもあります。

その期間中は検索結果に古いURLが残ってしまう場合がありますが、リダイレクトを正しく行っていれば特段問題になることは少ないです。

やはり焦らず、正確なリダイレクト設定を継続しておくのがポイントですね。

外部サイトから貼られているリンクを勝手に変更することはできません。

そのため、古いURLが残る場合でも、新しいURLへ転送できるルールをしっかり設定しておくことが重要です。

代表的なトラブルシューティング

URL変更作業を進めると、いくつかトラブルが発生することがあります。

初心者の皆さんにもよくあるケースを挙げてみましょう。

ここでは代表的なエラーや不具合と、その原因・対処法を簡潔に解説します。

404エラーが出る場合

404エラーとは、リクエストされたページが存在しないときに返されるエラーコードです。

固定ページのURLを変えた直後にこのエラーが出る場合、以下の可能性が考えられます。

  • リダイレクト設定がされていない
  • サイト内リンクの修正を忘れている
  • パーマリンク設定が更新されていない

まずは、管理画面でパーマリンク設定を再保存してみる方法もあります。

WordPressでは、パーマリンク設定を再度保存すると.htaccessのルールが再生成され、リンク切れの問題が解消されることもあるのです。

もしそれでも直らない場合は、.htaccessを直接確認してみてください。

手動でリダイレクトを加えているケースでは、書式に誤りがあるかもしれません。

パーマリンク設定が反映されない場合

WordPressの管理画面からスラッグを編集したのに、なぜかURLが変わらないこともあります。

これには、次のような原因が挙げられます。

  • キャッシュプラグインが古い情報を保持している
  • テーマ側で別途URLを管理している機能が働いている
  • サーバー側のキャッシュが影響している

キャッシュプラグインを使っている場合は、一度キャッシュをクリアしてみてください。

また、テーマやカスタム投稿タイプを扱うプラグインの中には、独自のパーマリンク設定を提供している場合があります。

そのようなカスタム設定が優先されていると、管理画面で編集したスラッグが反映されないケースがあるので要注意です。

サイト規模が大きいほど複数の仕組みが絡むため、特定のテーマやプラグインのドキュメントを確認しながら調整してみてください。

まとめ

WordPressの固定ページURLを変更する方法は、基本的には管理画面上でスラッグを編集するだけのシンプルな手順です。

しかし、実務ではリダイレクトを設定して外部リンクの混乱を避けたり、パーマリンク設定を再確認して意図しないURLが生成されないよう気を配ったりする必要があります。

さらに、大型サイトでは複数のテーマ設定やプラグインが影響する可能性もあるため、全体を把握しつつ慎重に進めるのが大切ではないでしょうか。

最初から正確に手順を踏めば、大きなトラブルを回避しつつ、理想的なURLを運用することができるはずです。

安全に管理できるURL構造を整えて、読み手にとっても運営側にとってもわかりやすいサイトを作り上げていきましょう。

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