GitHub からソースコードをダウンロードする方法をわかりやすく解説
はじめに
皆さんは、公開されているソースコードをダウンロードして活用したいと思ったことはありませんか。
プログラムやライブラリ、ドキュメントなど、さまざまな情報が集まっているGitHubでは、誰もが手軽にソースコードを取得できます。
しかし、いざGitHubからダウンロードをしようとすると、どのボタンを押せばいいのか、どうやってローカル環境に落とせばいいのか、初心者の方にはハードルが高く感じるかもしれません。
そこで今回は、GitHubからソースコードをダウンロードする具体的な方法を丁寧に解説していきます。
さらに、実際にダウンロードしたデータをどのように実務で活かすのかも具体例を交えながら説明しますので、最初から最後まで読んでいただければ流れをしっかりつかめるようになります。
この記事を読むとわかること
- GitHubの基本的な仕組み
- ダウンロード方法の手順(ウェブ画面・Git CLIなど)
- ダウンロードしたリポジトリを実務でどう活用するのか
- 初心者がよくつまずくポイントと、その回避策
GitHubとは何か
GitHubとは、ソースコードをインターネット上で共有・管理できるWebサービスです。
ソフトウェア開発者の多くがこのサービスを使って、コードの共同開発やバージョン管理を行っています。
ここでいう「リポジトリ」とは、ソースコードや関連ファイルをまとめて置いておく場所のことを指します。
GitHub上のリポジトリは誰でも閲覧できるよう公開されている場合もあれば、特定のメンバーだけがアクセスできるように設定されている場合もあります。
実務では、以下のようにGitHubが使われることが多いです。
- 共同開発でのソースコード管理
- バグ修正や機能追加の履歴管理
- オープンソースソフトウェアの公開・コントリビューション
ダウンロードするソースコードは、個人開発や企業のプロジェクトにそのまま活用できることも少なくありません。
実際の業務でも、既存のコードを参考にしたり、ライブラリを部分的に組み込んだりするケースがあります。
GitHubからのダウンロード方法
GitHubウェブサイトからダウンロード
まずは最もシンプルな方法です。
初心者にとっては、リポジトリの画面を直接開いてファイルをまとめて取得できるので、とても分かりやすいです。
1. ダウンロードしたいリポジトリのページを開く
たとえば <ユーザー名>/<リポジトリ名>
の形式で表示されます。リポジトリにアクセスできる状態になっているかどうか確認しましょう。
2. 画面上部にある Code ボタンをクリック
緑色のボタンがある場合が多いです。クリックするとプルダウンメニューが表示されます。
3. Download ZIP を選択
ZIPファイルとしてまとめてダウンロードすることができます。ファイルサイズやネット環境によってはダウンロードに少し時間がかかる場合があります。
4. ダウンロードしたZIPファイルを解凍
解凍すると、リポジトリ内にあったディレクトリ構造をそのままローカルで参照できます。
ZIPの形式なので、ダウンロードしたものを即座に編集してコミットに反映することはできません。
もし再度アップロードする場合は、Gitの環境が必要となりますが、まずはローカルでコードを確認したいだけならこの方法がお手軽です。
Git CLIを使ったリポジトリのダウンロード
GitがインストールされているPCであれば、git clone コマンドを使って簡単にリポジトリを取得できます。
この方法は、後からコードを変更したときに再度アップロード(プッシュ)したり、最新の状態を取り込んだり(プル)するのがスムーズです。
次の例では、「example-repo」というリポジトリをダウンロードしてくる場合のコマンドを示します。
git clone https://github.com/example-user/example-repo.git
上記のコマンドをターミナルに入力しEnterキーを押すと、指定したリポジトリが現在のディレクトリ内にフォルダとして作成されます。
そのフォルダを開くと、オンライン上にあるソースコードと同じ内容が格納されているはずです。
このようにGit CLIを使うと、コードの変更履歴を追跡できる状態で取得できます。
実務で複数人とプロジェクトを進める際にも便利で、Pull Request(プルリクエスト)機能などを使ったコードレビューがしやすくなることがメリットです。
ZIPファイルでのダウンロードと解凍の手順
ウェブサイト上からダウンロードしたZIPファイルは、解凍するだけでリポジトリの中身をそのまま確認できます。
WindowsやmacOSの標準機能で解凍できますので、特に特別なソフトを入れる必要はありません。
ZIPを解凍すると、ディレクトリが丸ごと展開されて、そこにあるソースコードを自由に閲覧や編集できます。
ただし、Gitの管理情報は含まれないため、変更履歴を扱ったりプルリクエストを送ったりするような操作はすぐには行えません。
もしチーム開発でGitHubに変更を送りたい場合は、git init でリポジトリを作り直すか、先述した git clone を利用した方が後々の運用が楽になるでしょう。
最初から実務で活用するつもりなら、Git CLIでのクローンが理想です。
ダウンロードしたリポジトリを実務で活用する方法
実務でのコード確認やレビュー
ダウンロードしたソースコードをローカル環境で開き、コードの内容を確認してみましょう。
コード内のコメントやドキュメントを読むことで、プログラムの動作を理解できることが多いです。
プロジェクトに参加する場合は、修正や機能追加のためにダウンロードしたコードをベースに開発を進めることがよくあります。
また、同僚やチームメンバーにコードを見てもらい、どこに問題があるかディスカッションしながら改善していく流れが実務での基本形です。
自分のプロジェクトでの再利用
多くのエンジニアが、既存のリポジトリを使ってプロジェクトの土台を作ることがあります。
たとえば、フロントエンドフレームワークのテンプレートや、サンプルのAPIサーバーなど、ベースとなるコードをダウンロードして自分のプロジェクトに取り込むことで、開発の初期設定を大幅に省略できます。
また、ソースコードを分析して、どんなアルゴリズムが使われているのかを学ぶのにも有用です。
初心者の方であっても、まずは動くコードを手に入れることで、どのファイルがどの役割を担っているのかをつかむきっかけになるでしょう。
ダウンロードしたコードをそのまま商用利用できるかどうかは、リポジトリのライセンスに依存します。利用前に、公開されているライセンスを必ずチェックしましょう。
よくあるエラーと対処法
アクセス権限エラー
ダウンロードしたいリポジトリがプライベート設定になっていると、許可のないユーザーはアクセスできません。
もしダウンロードができない場合は、リポジトリオーナーに権限を付与してもらう必要があります。
また、SSH鍵を設定しないとクローンできないリポジトリも存在するので、そうした場合はSSH鍵の登録を行う必要があります。
コマンドの入力ミス
コマンドライン操作に慣れていないうちは、単純な文字の打ち間違いが原因でエラーが出ることも少なくありません。
git clon
のようにスペルを間違えるだけでもエラーになります。
エラーが出たときは、落ち着いてコマンドを再確認すると問題が解決するケースも多いです。
トラブルシューティングや注意点
ダウンロードしたファイルが想定と違っていたり、動作させようとしてもうまくいかないときには、次の点をチェックしてみてください。
リポジトリのブランチ
リポジトリには複数のブランチが存在することがあります。目的の機能が含まれているブランチをダウンロードできているか確認しましょう。
フォルダ構成の違い
ローカルのフォルダ構成とリポジトリの構成が混在すると、環境変数や設定ファイルのパスがずれてしまい、正しく動作しないことがあります。
依存関係の管理
プロジェクトによっては、外部ライブラリやパッケージが必要です。ダウンロードしたリポジトリのドキュメントやパッケージ管理ファイル(たとえば package.json
や requirements.txt
など)を確認して、追加のセットアップが必要ないかチェックしてみてください。
一度ダウンロードしたリポジトリを、別フォルダにコピーして使う場合は、Gitの管理情報が重複したり競合したりすることがあります。フォルダ構成をよく確認して使い分けるようにしましょう。
まとめ
GitHubからソースコードをダウンロードする方法は、ウェブ上からZIPを落とすやり方と、Git CLIを使ってリポジトリをクローンするやり方が中心です。
初心者の方はまずZIPをダウンロードして内容を確認するところから始め、慣れてきたらGitコマンドを使ってみるのがおすすめです。
また、ダウンロードしたコードはそのまま利用してもよいですし、実務に合わせてカスタマイズすることも多いでしょう。
アクセス権限の問題やライセンスの確認など、いくつか注意すべきポイントはありますが、ポイントを押さえればスムーズに活用できます。
ぜひ今回紹介した手順や対処法を参考に、GitHubからダウンロードしたソースコードを便利に取り入れてみてください。
皆さんの学習や開発に役立つことを願っています。