WordPressでテーマを削除する方法と注意点をわかりやすく解説

CMS開発

はじめに

WordPressをインストールすると、複数のテーマが含まれていることがあります。 ただし、実際に使用しないテーマが複数ある状態は、サイトの保守やセキュリティ面でリスクが高まる要因にもなりかねません。 そのため、必要のないテーマを削除しておくことが推奨されることがあります。 皆さんは、管理画面の操作方法で戸惑ったり、間違って使っているテーマまで削除してしまうのではないかと不安になることがあるかもしれません。 そこで、本記事ではWordPress初心者の方でも理解できるように、テーマを削除する方法と手順を丁寧に解説していきます。 さらに、管理画面だけではなく、WP-CLIを使った削除の手順も紹介します。 この記事を通じて、安全にテーマを整理できる方法を身につけてみてはいかがでしょうか。

この記事を読むとわかること

  • WordPressテーマを削除するメリットやタイミング
  • 管理画面を利用したテーマ削除の手順
  • WP-CLIを活用したテーマ削除のやり方
  • 削除前に注意すべきポイント
  • 削除後の動作確認方法

削除前に行う準備

テーマを削除する前に、あらかじめ行っておくと安心できる準備があります。 まず、現在アクティブになっているテーマとは別のテーマを削除したい場合でも、万一のトラブルを考慮してバックアップをとっておきたいところです。 データベースとファイルの両方をバックアップしておけば、万が一のときに以前の状態へ復元できる可能性が高まります。 次に、どのテーマを削除しても大丈夫か確認してください。 ときどき、親テーマと子テーマが組み合わさって動作しているサイトもあるので、削除の対象になっているテーマが子テーマの土台ではないかを調べる必要があります。 テーマの名前を把握し、管理画面の「外観 > テーマ」もしくはサーバー内のテーマフォルダをしっかり見ておくのが大切です。 この一手間があるだけで、余計なトラブルを回避できることがあります。

テーマ関連ファイルの構造

テーマの削除前には、テーマディレクトリ内にどのようなファイルがあるかをざっくり把握しておくと安心です。 以下は多くのWordPressテーマで見かける構造の一例です。

ファイル名役割
style.cssテーマのスタイルやテーマ情報が書かれている
functions.php独自機能やフックを追加する際に利用される
index.phpテーマのメインテンプレートファイル
single.php個別投稿ページを表示するテンプレート
header.php / footer.phpヘッダーやフッター部分のテンプレート

このようなファイルがテーマごとに存在し、不要なテーマを残したままだとサーバー容量が増えたり、メンテナンス性が下がることがあります。 また、テーマごとにプラグインのような追加ファイルを含むケースもあるので、削除対象を誤らないようにご注意ください。

テーマを削除するメリットとタイミング

テーマ削除を行うことで、サイトをより安全かつ最適に運用できる場面があります。 一つ目のメリットは、セキュリティリスクの低減です。 使っていないテーマに脆弱性が存在した場合、サイト全体を危険にさらす可能性があるからです。 定期的に更新し続けるテーマであればまだしも、放置したテーマを何年も残しておくのはあまりおすすめできません。

二つ目は、サーバー負荷や管理コストの軽減です。 不要なデータが多いと、サーバーのストレージを圧迫するだけでなく、サイトのバックアップ作業にも無駄が生まれがちです。 削除することで、バックアップサイズが最適化され、復元にかかる時間も短くなるかもしれません。

最後に、テーマ選定時の混乱を防げるという効果もあります。 管理画面を見ていると、テーマが多数登録されているとどれを使っているのかが直感的にわかりにくくなることがあります。 削除することで管理画面が整理され、作業効率が高まることにつながります。

以上のようなメリットを踏まえ、定期的に利用しなくなったテーマがないかチェックしておくのも一つの手かもしれません。 もし作業のタイミングを決めにくい場合は、テーマのアップデートやサイトメンテナンスを行うときに一緒に整理するとスムーズでしょう。

WordPress管理画面からテーマを削除する方法

WordPressの管理画面からテーマを削除するのは、比較的わかりやすい手順です。 ただし、一歩間違えるとアクティブなテーマを削除しかねないので、焦らず確認しながら進めてみてください。

  1. 管理画面にログインして「外観 > テーマ」を選択する
  2. 削除したいテーマをクリックし、テーマ詳細を開く
  3. 画面右下にある「削除」リンクをクリックする
  4. 本当に削除していいかの確認メッセージが出るので「OK」をクリック

これで削除は完了します。 もし「削除」リンクが表示されない場合は、すでにそのテーマがアクティブになっている可能性があります。 その際は、先に他のテーマを有効化してから削除するようにしましょう。 また、テーマによっては、カスタムで追加したファイルが複数含まれている場合があります。 そういったファイルもまとめて削除されるので、不要なデータかどうかあらかじめチェックしておくと安心です。

WP-CLIを使ったテーマ削除方法

管理画面が使えない状況や、複数のテーマを一括で削除したい場合には、WP-CLIの利用が便利です。 コマンド操作に不慣れな方は最初は戸惑うかもしれませんが、手順自体は難しくありません。 以下は、サーバーやローカル環境でWordPressサイトのディレクトリへ移動した後に、テーマを削除する一例です。

# 利用可能なテーマの一覧を確認する
wp theme list

# 指定したテーマを削除する(例:twentytwentythree)
wp theme delete twentytwentythree

最初に wp theme list を実行すると、現在インストールされているテーマの名前やステータス(有効化されているかどうか)を確認できます。 特に、削除したいテーマのフォルダ名と表示名を見比べながら間違いがないか確認してください。 次に wp theme delete テーマフォルダ名 を実行すると、即座に該当のテーマファイルが削除されます。 大量に不要なテーマがある場合は、同様のコマンドを繰り返して削除できますが、誤って必要なテーマを指定しないように注意してください。

削除時の注意点

テーマの削除にあたっては、事前にチェックしておきたい注意点があります。 まず、子テーマと親テーマの関係を確認してください。 子テーマを利用しているときに親テーマを削除してしまうと、サイトのデザインや機能が崩れる恐れがあります。 また、削除予定のテーマを現在アクティブにしていると、管理画面からは削除ボタンが表示されないことがあります。 その際は、別のテーマを有効化してから再度削除手順を行いましょう。

さらに、テーマに独自のJavaScriptやCSSを埋め込んでいた場合は、思わぬ表示不具合が発生することもあります。 テーマ内のカスタマイズを行った場合には、メモやドキュメントを残しておくと、削除に踏み切るタイミングを判断しやすくなるかもしれません。 一度削除したテーマを再度復元するには、そのテーマを手動で再インストールする必要があります。 そういった手間が惜しいときは、すぐには削除しないという選択肢もあり得ます。 ただ、放置してもメリットが少ないので、整理できるのであれば早めに対応してみましょう。

誤って使用中のテーマを削除すると、サイトが真っ白になるなどの不具合が起きる可能性があります。 必ず削除対象が利用されていないことを事前に確認してください。

削除後の動作確認

テーマを削除した直後は、想定通りにサイトが動作しているかをチェックしましょう。 特に、カスタム投稿タイプやウィジェット、メニュー構造などが崩れていないかは一通り見ておくと良いです。 何か問題が発生したら、別のテーマと関連している設定が機能しなくなっている可能性も考えられます。 その場合は、管理画面の「外観 > カスタマイズ」や「外観 > ウィジェット」を開き、設定状況を再度確認してください。

もし管理画面に入れないトラブルが起きたときは、ファイルマネージャーやFTPで該当のテーマフォルダを再度確認してみるのも方法の一つです。 テーマを誤って削除した場合でも、手動で同じテーマをダウンロードしてアップロードすれば復旧できるケースはあります。 一方、削除して問題がなかったようであれば、一つのメンテナンス作業が完了したことになります。 こういった小さなメンテナンスを積み重ねることで、運用サイトの安定性が向上しやすくなるのではないでしょうか。

テーマ削除後にトラブルがないかをすばやく確認できるように、テスト用のページや投稿を用意しておくのも便利です。

まとめ

WordPressで不要なテーマを削除することは、セキュリティ面や運用効率の観点で大切な対策です。 手順は管理画面からの操作とWP-CLIによる方法の2種類がありますが、どちらの場合も削除前のバックアップと、アクティブテーマの切り替え確認が重要になります。 子テーマやカスタマイズの有無をチェックしておくと、不意のトラブルを防ぎやすくなるかもしれません。 皆さんも、不要なテーマがないかを見直してみてはいかがでしょうか。

WordPressをマスターしよう

この記事で学んだWordPressの知識をさらに伸ばしませんか?
Udemyには、現場ですぐ使えるスキルを身につけられる実践的な講座が揃っています。